1997年5月発売 「サラブレッドは3つの顔を持っている」
ということで前作で、馬はC・S・Lという3つの心身構造を持っているという馬券理論を発表。その理論は競馬雑誌等で様々な展開を見せながら成熟の時を迎えた と、発売されたのが今作の「M3トライアングル」という本になるようです!
また、短縮や内枠等の、各オプションの詳細な解説についても非常に参考になりました!
内容
まずはこちらの表紙通り、サラブレッドは3つの顔を持っているということで、
C(Concentration=集中力)系 S(Struggel=闘争心)系 L(Light=淡白さ)系
それぞれの特徴を解説。そしてこれらの要素を複合的に持っている、SC、CLタイプといった馬達の特徴も同様に解説していきます。
それに伴い、「こういったタイプの馬は、こういう条件が得意、あるいは苦手」という、「短縮」「内枠」「休み明け」等の、オプションについての詳しい解説もあるのですが、
2000年代からMの法則を知り始めた私にとっては、分かっているつもりでいた各オプションについて、意外と知らなかった詳細な部分というのもチラホラ出てきたりして、(短縮は2000m→1600m等の根幹距離間の方が決まりやすい、惨敗後の定義は約0.9秒差、休み明けが得意な馬と苦手な馬の構造 等々)
あとは「量」についての解説等、特にこういった部分は勉強になりました!
そして C、SC、CS、SC(L)、LC、CL・・・といった、そのタイプのサンプル馬ごとの実践編へ!
サンプル馬の生涯戦績や、実際のレース出走表等を用いて、どういうタイミングで走って、何故このレースでは凡走したのか等を解説!
今作の発表の伴い、後半の1/3ほどは、当時現役だったOPクラス以上と思われる馬達のタイプ分け、オプション、そして一言解説も掲載されています!
かなり昔の馬達なので現在では参考にはなりませんが、当時を懐かしみたい方や、あのGⅠホースの格やオプションはどのようなものだったのか等、見てみる分には面白いかもしれません。
(ちなみに現在でも競馬予想GPで使われている、A7やB1といった、Aが重賞級、BがOP特別以下、数字が少ないほど能力は高いという馬の心身のバランス評価は、この当時からずっと変わらないようでした)
まとめ
Mの法則ではすっかりお馴染みとなっている、C系やL系といった、馬のタイプ分けと、あとはオプションの詳しい概念も学べる本でした!
現在では、今さらそれらオプションの詳細な部分について、解説で触れられている機会というのはほとんどなく、短縮なら短縮といった形で、その言葉の意味通り受け取っているところがありましたが、
これらオプションのさらに詳細な部分について知れたというのは、1つ大きなところでした!
しかし、例えば「短縮」ですと、馬場が軽くなった現代では「逆ショッカー」と呼ばれる短縮が主流になったりと、現代の競馬には適合しない説明も、それなりにあるかとは思いますが、
その辺りは自分なりに、現在でも参考になる部分のみを、抽出していければ良いのかなと思います!
Mを学びたての方ならM3のタイプ分けや、各種オプション等も一気に学べるという内容で、2000年以降にMの法則を知った、自称M中級者の私にとっては、量についてや各種オプション等の、詳細な説明部分が特に参考になった という内容でした!