M・デムーロ騎手の飛行機ポーズへの考察・まとめ

それまではデムーロ騎手の飛行機ポーズについて、特別気にしたことは無かったのですが、

 

「ここ最近デムーロ騎手が干されている疑惑」があり、ある意味関心が集まっていた中、デムーロ騎手騎乗のオメガパフュームが東京大賞典を優勝したということで、祝福の声が上がっているのかと思いきや、

入線後にまたしても飛行機ポーズをしていたということで、そちらの方に関心が集まり、物議を醸しているようでした。

 

これには私も「あれ?再三にわたって注意されていると耳にしたことはあったが、またやったの?」

と思う所があり、デムーロ騎手の飛行機ポーズについて、色々と調べてみることにしました。

 

 

デムーロ騎手の飛行機ポーズ歴

2007年 中日新聞杯 サンライズマックス  過怠金5万円

2012年 Berenberg Bank Cup(海外) サンバブラジル  2日間の騎乗停止

2014年 高松宮記念 コパノリチャード  過怠金10万円

2017年 フェブラリーS ゴールドドリーム  またしても裁決に呼ばれてダメだと注意される

2019年 東京大賞典 オメガパフューム  New!

 

ということで1度や2度のお話ではなく、

2007年から始まって日本のみならず海外でも飛行機ポーズを繰り返し、その度に制裁を受けているようで、

JRAも「ダメって言ってるのに、なんでまたやるの?」という状態のようなのでした。

 

 

競馬ファンの印象

最初の頃は単純に「ゴール後のこのポーズが面白い」「デムーロがまた翼を広げたぞ!」といった感じで、競馬ファンからは好評だったところはあったと思いますが、

 

再三にわたって注意を受けているにも関わらず、何度も飛行機ポーズを取ることに対してや、

または飛行機ポーズを取ることの危険性も指摘する方など、否定的な意見というのも増えて来ているようなのでした。

 

 

飛行機ポーズの問題点

ムチの打ち過ぎはNGとか、ゴール手前からのガッツポーズはNGといった感じで、レースに乗るジョッキー達もこういったルールを理解して騎乗し、実際にそれを破った者には罰則も設けられています。

 

手綱から両手を離すのは危険行為にあたるということで、当然こちらもNG行為とされており、

車なんかと違って競争馬は「生き物」ですから、物見をしたり、何かに反応してしまったり、レース中に故障を発生してしまったりと、常に予期しない行動をとる可能性というのはある訳なので、手綱から両手を離す等という行為は「以ての外」という JRA側の意見というのは見ている私達としても納得のできるところがあり、

 

海外ではもっと厳しく、2日間の騎乗停止処分となる行為に当たる訳ですから、

JRAも何もデムーロ騎手への嫌がらせで何度も注意している訳ではなく、正当な理由があって毎回やめろと言っている訳なので、それに現在もなお従おうとしない、デムーロ騎手の姿勢はどうなのかなと 思ってしまうところはあります。

 

後は飛行機ポーズを許してしまったら、当然デムーロ騎手は様々なレースでこのポーズをするでしょうし、

新しいポーズも考えたり等、ゴール前が単なる騎手による大喜利合戦みたいになってしまい、動画にも残り続けるゴール前の映像が騎手の変なポーズばかりだとしたら、「日本の競馬はふざけている」と、世界中からバカにされ顰蹙を買うことになるでしょう。

そういう観点から見ても、やはり「やめろ」と言われるのは当然のことなのでは と思ってしまいます。

 

 

飛行機ポーズで起こり得る最悪の結果

例えばデムーロ騎手が飛行機ポーズをやったタイミングで、馬が躓いたり、故障してしまっり、暴れて放馬してしまったらどうなるでしょうか?

 

後続も次々とスピードが乗った状態で入線してくる訳ですから、大事故に繋がる可能性も十分に考えられることでしょう。 ましてや決勝戦手前の落馬であれば、レースの結果がガラリと変わってしまったり、

本人が怪我するだけで済むなら自業自得で済むのでしょうが、

大勢の競馬関係者、馬券を買っている競馬ファンをも巻き込む、前代未聞の大珍事・大事件へと発展してしまう可能性も0ではありません。

 

 

実際にゴール直前・手前で落馬した(しそうになった)ケース

「ゴール直前に落馬とか故障なんて、まさかそんな事起きないでしょ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはそういったケースも存在しているようなのでした。

 

1990年 新馬戦 武豊  ミスティシュール 

2008年 3歳未勝利 津村  シルクアルバス

 

 

>落馬の定義は、騎手の身体の一部が地面に触れた時点、となっており、手綱にしがみついて地面と接していない場合は落馬と見なされない。

落馬とは – 意味/定義

 

武豊騎手騎乗のミスティシュールは、ゴール前で故障を発生し落馬してしまうが、何とか手綱を持っていた状態であった為、2着入線が認められた

津村騎手騎乗のシルクアルバスは、ゴール前で内ラチに接近しすぎてバランスを崩し、落馬しそうになりながらも何とかゴールし、入線後に落馬してしまう

といったケースもあり、

 

海外競馬でも似たようなケースはいくつかあり、2012年のマカオの競馬で、ゴール板のすぐ手前で馬が故障発生してしまい落馬。 騎手は投げ出される格好であったが手綱は離さず、馬も倒れた時にギリギリ鼻先だけゴールラインを通過していたので、優勝の判定を受けたという、本当に紙一重であったレースというのもあるのでした。

 

「直線の半ば」で馬が何かしらの理由によって落馬してしまった というケース自体ならもっと多く、

私もどのレースだったのかは忘れてしましたが、5年~10年くらい前でしょうか、平場のレースで単勝を買っていて、「よし、勝ったな」という手応えで直線を走っていたのに、馬が故障を発生して落馬してしまい、単勝馬券がまさかの紙屑になってしまった というのを経験しています。(購入金額はショボかったのでショックは小さかったのは覚えています)

 

という感じで、ゴール直前の故障・落馬というのは、まれな事であるかもしれませんが、絶対に無いとは言い切れない事であり、

武豊騎手や、マカオの騎手も、しっかりと手綱を握っていたからこそ、入線が認められたのです。

 

 

まとめ

特に最近は世界のトップジョッキー達も、日本の競馬に乗りに来ることが多くなりましたが、やっぱり他の騎手で飛行機ポーズをやっているところは見たことがありませんし、

 

こういった背景も合わせて見ていくと、デムーロ騎手の飛行機ポーズはどうなのかな?と、個人的に思うところはありました。

 

 

飲酒運転なんかも「ちょっとくらいなら大丈夫」なんていう時代もあり、大丈夫だと思って運転して、結局飲酒運転で事故を起こす人が後を絶たなかったということで、今では「飲酒運転は危険」というのは一般常識となりました。

それと同じように「事が起きてから」、後になってやっぱり〇〇は危険だった等と騒ぎ出し、人々の認識が改められる というケースはいくらでもある訳で、

 

これまで問題になっていないからいいものの、今度も何も起こらないという保証なんていうのは決して無い訳で、デムーロ騎手の飛行機ポーズにも同じことが言えるのではないかなと思いました。

 

 

デムーロ騎手もこのポーズをやるとウケがいいからという部分もあって、やっているところはあると思いますが、

デムーロ騎手の飛行機ポーズを肯定していながら、彼が万が一それで事故を起こしてしまった場合、「彼の自己責任だ」とは言えなくなる訳で、

 

危険性があって、JRAからも再三の注意を受け続けている状態である以上は、もうガッツポーズとか他の方法で喜びを表現した方がいいんじゃないかな と思いました。

 

 

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最終更新日時 : 2019年12月30日 20時17分

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