馬券関係なしに、競馬ファンなら少なからず動向の気になる存在であろう、藤田菜七子騎手ですが、
ここ最近「どうしちゃったんだろう?」という方向に行っている気がしました。
初GⅠ出走
まずは今年のフェブラリーSで、突然
同レースの有力馬の1頭であるコパノキッキングに、同馬に一度もレースで跨ったことの無い、藤田菜七子騎手が抜擢され、JRA女性ジョッキー初のGⅠ出走となりました。
藤田菜七子騎手といえば、これまで地味なGⅢレースに数回出走経験がありますが、どれも人気薄の馬ばかりということで、
GⅠで、しかも人気馬に騎乗、仮に一度でも騎乗経験のある馬でしたら、百歩譲って藤田菜七子騎手起用というのも分からないでもないですが、
さらにその上テン乗りということなので、「なんで?」と思った競馬ファンの方も少なくなかったことでしょう。
もちろん藤田菜七子騎手の人気は抜群ですから、多くのオーナーは一度くらいは「自分の馬に藤田菜七子騎手を乗せてGⅠに出走」等と思ったこともあるでしょうが、それはやっちゃいけないという、暗黙の了解みたいなものは絶対にあったと思います。
なのでこの時点まで藤田菜七子騎手は、概ね騎手としての正しいステップアップを踏んでいたことと思いますが、ここに来て5段階くらいすっ飛ばしてしまった感は否めません。
誰が見てもまだ時期尚早だろうということで、
興行的に見たとしてもそうだと思いますが、
「藤田菜七子がクラシックのステップレースに参戦!」
「ついにGⅡにも初挑戦!ここで3着以内に入ってGⅠの権利を掴むことが出来るか!?」
等といった楽しみも、実質もう無くなった訳で、
興をそがれてしまったなといいますか、もしこれでフェブラリーSで勝っていたとしても、藤田菜七子騎手は心から喜べたのでしょうか? 内心このGⅠ初出走についてはどう思っていたのか、気になるところです
続いて高松宮記念にも、スノードラゴンでGⅠ挑戦
もう最高のカードをフェブラリーSで使ってしまったので、旬な内にということなのでしょうか、真意は分かりませんが、11歳馬スノードラゴンでも再びGⅠに出走することになった藤田菜七子騎手
さすがにこの年齢でGⅠ急変するというのも難しく、収まるべき着順となりましたが、短期的には話題になっても、逆に飽きられるのも早くなるリスクも同時に抱えているようにも、映ってしまいました。
再びコパノキッキングで重賞初勝利を飾ろうとするも、2着に敗れる
JRA重賞2勝、GⅠでも5着に健闘したコパノキッキングは、再び藤田菜七子騎手で今度は地方のGⅢ・東京スプリントへと歩を進めますが、結果は2着でした。
メンバー的に勝つ確率は高かったのかと思いますが、前残り競馬を出遅れて、上手くリカバリーはできたものの2着までという内容で、もちろん2着であれば及第点で非難を浴びるような内容では決してないとは思いますが、だた陣営としては「1着以外なら意味がない」くらいのつもりで臨んでいたのかもしれません。
無理矢理勝ちに行こうとすると、往々にしてこういうことになりやすい という典型的な結果になったように映りました。
そして同オーナーは、藤田菜七子騎手にかなり肩入れしているようで、今度は藤田菜七子騎手を新馬から起用してクラシックに乗せることも計画しているとのことです。
https://hochi.news/articles/20190410-OHT1T50311.html
まとめ
もちろん短期的には、興業的に売上に大きく貢献はしていて、そういう意味では成功だったと言えるのかもしれませんが、
長期的に見たら非常にもったいない起用だったのかなと、個人的には思いました。
やはりどんな世界でもそうですが、「ちょっとまだ早いんじゃないか」という状態で、急ぎ過ぎた行動を取った場合というのは、上手く行かないことが多いですよね。
仮に上手く行ったところで、やっぱりある程度は自分の腕で勝ち取ったチャンスでの勝利じゃないと、あまり嬉しくないように、私個人としては思うので、
何か大切な事を見失っているような気がし、本当の意味で藤田菜七子騎手自身や競馬ファンも喜べるような、騎手人生を歩んで行ってもらえたらなと願います。