こちらが私的 日本競馬史上 最強短距離馬ランキング TOP10 となります。
「マイラー」をまた別に選んでしまうと、かなり幅広い解釈が求められる上に、マイルを走れる馬は非常に多くいて他のランキング上位馬と重複してしまったり等、色々とややこしいと思いまして、短距離で強い馬というくくりで、選ばさせていただきました。
※1200m~1600mを主戦場とした中で(特に1200mという距離に重きを置いて)強いと思う馬を選んでいます
※80年より前の馬、マイルで強くても14以下の実績が乏しい馬 は除いています
※10位→1位の順番で発表していきます
10位 スリープレスナイト
父:クロフネ
母:ホワットケイティーディド
通算成績:18戦9勝 [9-6-1-2]
主な勝鞍:08’スプリンターズS
出典:Wikipedia
デビュー戦では1,9倍の支持を集めるも2戦して勝ちきれず、ダートの未勝利戦で1,6秒差の圧勝を見せたことからダート路線へ。 その後ダートOPクラス馬となるが、騎乗した横山典弘騎手から芝でも可能性があるというアドバイスもあり、CBC賞へと参戦すると強い内容での勝利を見せる。
続く北九州記念も勝利し、鞍上はCBC賞で10年振りの重賞勝利となった上村洋行騎手が引き続き騎乗。スプリンターズSでも1番人気に支持され、相当なプレッシャーもあったと思われる中、人馬共に初のGⅠタイトルを手にします! 翌年の高松宮記念でも2着に入る等の活躍を見せましたが、GⅠ連覇が掛かった調教中に屈腱炎を発症し引退となりました。
9位 ニシノフラワー
父:Majestic Light
母:デユプリシト
通算成績:16戦7勝 [7-1-3-5]
主な勝鞍:92’スプリンターズS 他
出典:ameblo.jp/
デビューから4連勝で阪神牝馬3歳S(旧年齢表記)を制し、桜花賞0,6秒差をつけての優勝を飾った。
しかし2000m以上のレースは思わしい結果は残せず、年の暮れに行われていたスプリンターズSに出走。目の覚めるような末脚を見せ見事優勝!最優秀4歳牝馬と最優秀スプリンターの2部門を受賞しました。 翌年もマイラーズC優勝や、連覇を目指してたスプリンターズSで3着になる等の活躍も見せました。
8位 ビリーヴ
父:サンデーサイレンス
母:グレートクリスティーヌ
通算成績:16戦7勝 [7-1-3-5]
主な勝鞍:02’スプリンターズS 他
出典:Wikipedia
芝1200mのデビュー戦こそ勝利で飾ったものの、気性に難があったり等、本格化するのはまだ先のこととなる。
徐々に頭角を現しはじめたビリーヴは、佐世保Sを皮切りに4連勝で一気にGⅠホースの仲間入りをした。 翌年の高松宮記念も制し、スプリント女王として、連覇をかけて臨んだスプリンターズSはこれが引退レース。先行抜け出しで勝ったかと思われた刹那、デュランダルの末脚がハナ差勝り、惜しくも有終の美を飾ることはできませんでした。
7位 シーキングザパール
父:Seeking the Gold
母:ページプルーフ
通算成績:19戦8勝 [8-2-3-6]
主な勝鞍:98’モーリス・ド・ゲスト賞 他
デビューから非凡なスピードを見せ、短距離戦で圧勝を続けていたが、まだ外国馬にはクラシック出走権が与えられておらず、春の目標であったNHKマイルCを圧勝で飾った。
翌年の春のGⅠでは結果を出せなかったものの、フランスのGⅠモーリス・ド・ゲスト賞に参戦し、見事優勝!これが日本調教馬初の海外GⅠ制覇という快挙となり、地元紙でも日本馬のGⅠ制覇を大きく取り上げた。 その後も日本の短距離GⅠを4戦して3回馬券に絡むという実力の高さを示しました。
6位 キンシャサノキセキ
父:Fuji Kiseki
母:Keltshaan
通算成績:31戦12勝 [12-4-3-12]
主な勝鞍:10′ 11’高松宮記念
出典:Wikipedia
南半球で生まれた逆輸入馬で、生まれが9月と日本馬より半年遅いというハンデがありながらも、素質は高くNHKマイルCでは3着入線も果たした。
気性が激しい性格もあってか、全力を出せずに終わってしまうレースもあったものの、高松宮記念やスプリンターズSで2着に入る等、短距離界の主役の1頭として息の長い活躍を見せる。 4連勝で高松宮記念を制して7歳での初GⅠ制覇、最後のレースとなった翌年の高松宮記念も連覇。この時の年齢が8歳と、実力を発揮できるようになった晩年の方が安定した成績を残しました。
5位 デュランダル
父:サンデーサイレンス
母:サワヤカプリンセス
通算成績:18戦8勝 [8-4-1-5]
主な勝鞍:03′ 04’マイルCS 他
短距離のGⅠホースとしては非常に珍しい、超追い込み型の短距離馬。 短距離戦でありながらほぼ最後方からごぼう抜きして勝ってみせるという、唯一無二のスタイルを確立し、短距離戦において今までほとんど注目されることのなかった後方の大外に、多くの競馬ファンの視線がそそがれた。
スプリンターズS、マイルCSとGⅠ2連勝。 翌年以降もマイルCSを連覇、スプリントGⅠでも3度2着に入る等、もの凄い末脚で競馬ファンを魅了し、多くのGⅠレースで連対を果たしました。
4位 サクラバクシンオー
父:サクラユタカオー
母:サクラハゴロモ
通算成績:21戦11勝 [11-2-1-7]
主な勝鞍:93′ 94’スプリンターズS
1400m以下では12戦11勝という驚異的な勝率を残した稀代のスプリンター。 生涯通じて14以下に固定しなかったように、Mの法則から見ると、効果的な距離変更ショックが常にあってカテゴリー鮮度も高く保った優秀なローテーションであるという見方も出来るが、それでもこの勝率の高さの評価は決して低くなることは無い。
5歳(旧年齢表記)になってからは、逃げを信条としない好位からの競馬も覚え、14以下は負け無し、16以上でも4着以下に崩れることはなく、マイルCSでもマイルでは負け無しのノースフライト相手に2着する等の健闘も見せました。
3位 ニホンピロウイナー
父:スティールハート
母:ニホンピロエバート
通算成績:26戦16勝 [16-3-1-6]
主な勝鞍:85’安田記念 他
出典:turfdust.cocolog-nifty.com/
ちょうどこの頃、日本競馬にもグレード制が導入されるようになって、短距離路線がまだ完全に整備されていなかった時代、3年連続最優秀スプリンターを受賞
スワンSでは58キロを背負って2着に7馬身差をつけレコードタイムで優勝、安田記念は単勝1.1倍に支持されて優勝する等、1600m以下の距離では18戦14勝(17連対)と圧倒的な強さを見せる。 さらに、シンボリルドルフが出走していた秋の天皇賞でも0.2秒差の3着に入る等、ベストとは言えない距離でもここまで善戦できるあたりに、この馬の強さを感じました。
2位 タイキシャトル
父:Devil’s Bag
母:Welsh Muffin
通算成績:13戦11勝 [11-1-1-0]
主な勝鞍:98’ジャック・ル・マロワ賞 97′ 98’マイルCS 他
出典:Wikipedia
90年代後半に活躍した絶対的存在の名短距離馬。 デビューは遅く4歳(旧年齢表記)の春となり、当時のルールで外国産馬だったことから、ローテーションは限られてしまい、結果的には一貫した短距離路線を歩むことに。管理した藤沢和雄調教師の後の談話によると、今シャトルを預かったとしたら迷うことなく秋の天皇賞に出していた とも言われています。
驚異的な勝率が示す通り、圧倒的な強さを誇り、ダートや芝の不良馬場など条件も不問であった。 7戦6勝で初のGⅠタイトルを手にし実力が認められてからは、引退するまでの全レースで単勝1倍台に支持されました。
1位 ロードカナロア
父:キングカメハメハ
母:レディブラッサム
通算成績:19戦13勝 [13-5-1-0]
主な勝鞍:13′ ’14香港スプリント 13’安田記念 他
出典:Wikipedia
デビューから非凡なスピードで他馬を圧倒し、初のGⅠ挑戦で唯一の3着に敗れたものの、他のレースでは連対を一度も外さず、スプリント王者として席巻していた中で1600mGⅠ安田記念にも挑戦し優勝している。
さらに、日本馬にとって「香港スプリント」は鬼門で、この記事を書いている現在29頭(ロードカナロア自身、同じ馬の翌年以降の挑戦含む)が挑戦し、連対したケースはわずか2回。 つまりロードカナロア以外は全て3着以下(しかも3着も1度のみで、26頭は全て5着以下)に敗れている状況の中での、初制覇という快挙・連覇達成、そしてラストランとなったその香港スプリントでは5馬身差の圧勝という内容でした。
まとめ
以上が私的 日本競馬史上 最強短距離馬ランキング TOP10 となりました。
ロードカナロアは19戦の内、1番人気はなんと17回。 スプリンターズSで初GⅠ制覇になった時と、初の香港スプリントの時は1番人気ではありませんでしたが、それ以外は全て1番人気に支持されているあたり、やはり競馬ファンから抜けて強いと思われていた証であると思います。
さらにスプリントのみならず安田記念も制したことや、19戦して連対率0.947(3着1回)という数字、等といったあたりも、競馬ファンから相当評価されていると思い、
やはり日本の名だたるスプリンター達がこぞって参戦し、結果を残せなかった中においての、香港スプリント初制覇、強い内容での連覇 という価値を重視し、1位はロードカナロアを選ばせていただきました!