各ジョッキーは皆が同じような乗り方をする訳ではなく、それぞれ特色があり、長い目で見れば「そのように乗ってくる」という、ある一定の傾向というのが見られます。
ここ最近の競馬の結果を見て、
「騎手の乗り方と馬のタイプが一致している」時は期待値が高く、「逆に一致していない」場合は期待値が低い ということを感じたので、
この記事では、各ジョッキーがどのような乗り方を好むのか、まとめてみることにしました!
・C的な騎乗タイプの騎手(馬のしぶとさを活かす、インを突く可能性が高い騎手)
内田博幸
岩田康誠
・S的な騎乗タイプの騎手(強引さがある、または位置取りショックの印象が強い騎手)
O.マーフィー
C.スミヨン
M.デムーロ
D.レーン
・L的な騎乗タイプの騎手(なるべくスマートに乗るタイプ、外々を回してくることが多い)
武豊
藤田菜七子
・M的な騎乗タイプの騎手(単純に馬の特性を理解して、その状況に応じた乗り方をする上手い騎手)
C.ルメール
川田将雅
横山典弘
とりあえず思いつく限り、特徴的な騎手を挙げてみました。 時を経て騎乗スタイルが変化する騎手もいるでしょうし、また他に特徴的な騎手がいた場合、随時更新していこうと思います。
そしてここ最近の結果としましては、
20年の東京新聞杯で、この日は内伸び馬場でした。 Cタイプのシャドウディーヴァは外枠でしたが、騎手が同じCタイプの岩田騎手ということもあり、岩田騎手はインを突いて、6番人気2着。 また内枠向きのクリノガウディーを、Mタイプの横山典弘騎手が当日の馬場と馬の特性を理解していたのか、外枠からでもインをピッタリ回って5番人気で3着に残しました。
その翌週の共同通信杯でも、馬と騎手のタイプの相性が如実に出た結果となります。 先程のシャドウディーヴァと同じハーツクライ産駒で、C要素強めのマイラプソディですが、こちらは真逆のLタイプの武豊騎手が騎乗。 レースは超スローとなり、後方で脚を溜めて大外を回したマイラプソディは1.5倍の1番人気で4着でした。
レベルの高いレースになるほど、各馬の実力差は縮まりますので、馬と騎手のタイプの影響度合いが高くなってきます。
興味深い事に19年に大ブレイクしたリスグラシューも、同じハーツクライ産駒。途中まで主戦は武豊騎手が務めていました。
ハーツクライ産駒特有の成長の要素との兼ね合いもあるでしょうが、CもしくはSタイプの外国人ジョッキーに騎手が変わった途端、善戦マンの印象だったリスグラシューは、ここからGⅠ4勝。 牝馬でありながら強い内容で春秋グランプリ制覇をするという活躍を見せました!
L的な乗り方ではなく、S(強引さ)もしくはC(しぶとさ)を活かした騎乗に変わったことによって、同馬の持ち味が活き、この結果に繋がったのではないかということが考えられます。
これは武豊騎手が上手いとか下手という問題ではなく、それを言うなら現在ほぼ個人馬主の騎乗だけで、インティやワールドプレミア等で、現在もなお一線級で、GⅠでも結果を出している訳ですから、
これは「馬と騎手のタイプが合っていなかった」という事が、はっきりと言えるのではないでしょうか。
例えば武豊騎手が、しぶといステイゴールド産駒やハーツクライ産駒に乗って、インを突いたり穴を開けたり、力強い競馬をしてねじ伏せているイメージが浮かびますでしょうか?
それよりもやはり、武豊騎手であればディープインパクト等の産駒に乗って、スマートな乗り方をして結果を出している印象の方が圧倒的に強いですし、それは馬のタイプと騎手のタイプが、合っているからということであると思います。
これまで私は、例えば「ルメール騎乗だからプラス2点」等と、単純に上手い騎手が乗っていれば加点して、指数を出していたところがありましたが、
これからはもう少し具体的に、馬と騎手のタイプの一致・不一致はもちろん、「あらゆる問題を、追い込みに回る競馬をすれば解決できそうな時に、池添騎手が騎乗」といった、「どう乗って来るか」という部分もしっかりと見て、未来予測をしなければいけないなと思いました!