ギャンブルをやられる方なら、1度は耳にしたことがある人も多いであろう「マーチンゲール法」またの名を「追い上げ」とも言う投資方法です。
しかし、この現代においては、「マーチンゲール法とは破滅をもたらすものであり、危険なベッティング方法である」という認識は強くなっているように思いますので、実践して失敗してしまう人というのは、かなり少なくなっているのではないかと思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ベッティングシステム
ただし、ネット上を見渡すと「マーチンゲール法で勝てる!」みたいな記事もわんさか出てくるので、注意が必要です。そういった記事に影響を受けて実践しないように、注意していただきたいです。 上記画像の内容が、マーチンゲール法の本質です。「パンクするまでは勝てる」「最後に全てを吐き出す為に、途中まで勝っている」に過ぎません。
マーチンゲールで勝てる みたいな記事を書いている方は、間接的に人を破滅に追いやっているようなものであり、非常に悪質な許されないことを行っているという自覚を持つべきです。
ただし、人によってはマーチンゲール法を応用して、「これならイケるんじゃないか!?」と独自の必勝法を考える人がいる可能性もあります。私もそうでした。 しかし私は「それでもイケません」ということを声を大にして言いたい。何故なら実践をしてみて、分かった重要なことがいくつかあるからです。
それを当記事ではご紹介したいと思っています。
まず、私は「闇金ウシジマくん」という漫画のこのシーンを見て、あることを閃きました。
https://www.premiumcyzo.com/modules/member/2017/01/post_7319/
「そうだ、マーチンゲール法も、自分で金額の上限を決めて、その金額の条件まで利益を上げて利確すれば、あとは上限に達するまでJRAからジャカジャカ奪い放題じゃないか!」と。
つまり私が考えたのは、こういう事になります。
軍資金30万円を用意し、「23回以内に、4.0倍以上の配当を、1点で取る」というものでした。
この「限定マーチンゲール法」を実践し、この場合は約30万円の利益を生み出せたら、「勝ち確」状態となり、あとは23回連続で外してしまうまでは、ジャカジャカ奪い放題状態となる ということなのです。
当時私がつけていた競馬収支表でいうと、こういうイメージとなります。
「そもそも、実際に30万円の利益を出すことは可能なのか?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、実はその条件自体は、決して難しいラインではないと、私はやってみて思いました。
そして実際に私は、利益30万円を達成し、「あとは23回連続で外すまでJRAからジャカジャカ奪い放題だ」モードに突入することになったのです!
ところが、問題はその後だったのです…
イケイケ状態だった私ですが、
現実としては、やはり23回目に近づく程(特に掛け金が17,300円くらいになってくると)、「外したくないな~」というプレッシャーに襲われてしまいます。
それ故、攻めた予想ができなかったり、時には「ある程度回収して最初の方まで戻したいから」等と考え、条件である4.0倍以下の配当に張って、「固そうだと思ってそうしたのに、外してしまう」みたいな失態さえ、やってしまっていたのです。
やがて終わりの時が訪れます。
私はその後もある程度プラス収支を積み重ね、さらに+20万ほどの利益を出していたと思います。
そしてついに、23回目のレースでも外してしまった私は「終わった、終わってしまった」と思いました。
ここでスッパリやめられたのなら、誰も苦労はしないのです。
人間という生き物は、弱く、そして恐ろしいもので、「もう1回賭ければ、取り戻せるかも…」という考えが、衝動が、強く出てしまうのです…
そして実際に私は、禁断の24回目(この場合は97,500円賭けの、トータル投資389,100円状態)に突入してしまったのです…!
しかも、案の定外してしまいました。
そこで初めて分かりました。「あぁ、これ以上は絶対にダメだ!泥沼に嵌まる!」と、我に返り、本当に泥沼に行ってしまうと冷静に理解して、ここでやめられました。 「ここでやめても、私はプラスで終われる」という余裕も助けてくれたと思います。
(ちなみに恐ろしいのが、この後も私はエア予想をして、「もし25回目を賭けていたらどうなっていただろう」と、思い、複勝4倍以上の馬を選んでみたところ、その馬は見事3着以内に入り、配当は確か7倍くらいだったと思います。 逆に笑ってしまいました。賭けていればよかった等とは不思議と思いませんでした。むしろギャンブルの恐ろしさを、そこで肌身に感じたのです。)
結果としては、+30万円という利確モードから、+20万ほど利益を出し、
禁断の24回目に手を出してしまったが為に -389,100円 を叩き出し
最終的には、約+10万円ほどで、終えることができました。
この事から私は分かったのは、
〇 人間という生き物は、強くない。むしろ弱い。 いざ、その時になってみたら「取り戻したい」という欲が出る。もし出ないのだとしたら、その人は元々欲が無いのだ。
〇 23回目でスッパリやめられる、機械のように無感情にやめられる。という前提条件がある方なら、利確さえすれば、勝ち確です。 しかし問題は「人間の欲」でした。これを制することがどれほど難しいのか、私は知っています。 欲があるから、こういう必勝法に手を出しているはずなのですから…
〇 「限定マーチンゲール法」とは、平静の時の自分が「勝手に限定していると思っている」だけで、その時が来てみないと、自分の反応、本質、本性というものは分からない。 だから実際のところは限定のように見えて限定ではない。
というものでした。
ギャンブルをやっている以上は、欲があるということであり、その欲を制さないと「23回連続で外したらスッパリやめる」という行動が取れない。
だからこの必勝法を本当の意味で実践する為には、まずは欲を捨てる修行から始めなければいけないし、本当に欲を捨てたのであるならば、ギャンブル自体に手を出さないはずである。 ということになる。
だから机上の必勝法なのです。と、私は声を大にして言いたい訳です。
マーチンゲール法の恐ろしさに触れていただき、「実際にやってみたところでこうなるのだ」ということと、その敗因を理解して頂くことによって、ギャンブルで身を破滅する人が少なくなることを願います。