馬と話す男 – モンティ・ロバーツ

毎週のように競馬をやっている者として、かなり興味を惹かれるタイトルのこちらの本を読んでみました。

 

 

内容

モンティ・ロバーツさんの両親は、厩舎や種付小屋等、馬を管理する競技場の管理・運営をしており、モンティさんも2歳になることには馬に乗り、一日の大半を馬の背の上で過ごすという環境で育っていったようです。

当時、馬に人が乗る為には「懲らしめ」という、最低でも3週間も掛けて、残酷な方法で馬に恐怖を与え、気力を挫き、反抗心を奪って言う事を聞かせる という手法が当たり前であったようですが、

目を覆いたくなるような光景をモンティさんは幼少期から見続け、「こんなことをされて馬が可哀相」と、心優しきモンティさんは、父の調教法だけは心の中で、受け入れられないでいました。

 

その後も子供時代は馬と関わり続けていき、馬術のエリート街道を歩んでいくモンティさんは、子供ながら馬の気持ちが少しずつ分かってくるようになり、

自分流に馬と接し、たった3日で馬を一切傷付けずに、鞍を乗せて見せたモンティさん。 我が子にあっさりと追い抜かれたことを認められず、暴力に走る父。

父との確執もありながらも、成人前のある仕事がきっかけで、馬同士のコミュニケーションの意味を理解することに成功したモンティさん!

 

 

その時のシチュエーションを応用し、人間が同じようなことをすれば馬との信頼関係を築けるのではないかと考え、何度も試行錯誤を重ねた結果、

馬を一切傷付けず、しかも(この時点で)わずか40分の時間で、馬に跨ることが出来るという、これまでの調教法を一変する革命的な方法を編み出したのでした!

 

その様子は、Youtubeの方でも少し動画として上がっているようです。

 

モンティさんの幼少期~成人になるまで、有名俳優との出会い、夢の牧場経営、億万長者との出会いによる栄光と挫折、購入から育成まで手掛けたサラブレッド・アレッジドが凱旋門賞を2度優勝、エリザベス女王陛下から自分の技術が認められる 等々

モンティ・ロバーツさんの半生も凄く、競馬ファンなら興味を惹かれる内容になっていると思いました!

 

 

まとめ

馬券的には直接関係の無い内容であるかもしれませんが、見て良かったと思う内容の本でした!

 

馬が人を乗せて走っているのが、競馬ファンには当たり前の光景のように映っていることと思いますが、そこに至るまでの経緯、調教師の方々が具体的にどんな手法で馬を管理・調教しているのかということや、

そして馬も動物なのだ ということ等を改めて考えさせられる内容でした。

そういう意味では、出走表を眺めてデータだけを追って結論付けるだけの予想でなく、「馬も動物」というダイナミックな視点を忘れずにいれば、今までの経験上レースの大事なポイントを見失わずに済みそうな予感もあります。

今度は有名調教師さんが出しているような本があれば、それも読んでみたくなりました。

 

馬の調教に革命を起こしたモンティ・ロバーツさんの本書の内容は、競馬関係なしに本として素晴らしいと思いました!

 

 

 

最終更新日時 : 2018年07月14日 09時34分

スポンサーリンク


 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)