私は競馬番組はほとんど見なく、
参考にしている予想家も1人だけで、棒媒体で活動しているコラムを見ているだけなので、その他の予想家の方々についてそんなに詳しくはないのですが、
やはりほとんどの予想家達は当たっているイメージはなく、ネット等でも「逆神」「下手くそ」等と叩かれているというイメージしかありませんでした。
何故彼らは全く予想が当たらないのでしょうか?
「プロ」が素人よりも下手で、しかもそれがまかり通っているといういびつな構造
普段はサラリーマンか何かで、本業があっての片手間にやっている私達競馬ファンとは違い、
彼らは競馬が仕事、つまり競馬の「専門家」「プロ」であり、一年中競馬にたずさわっているという恵まれた状況でありながら、
素人の競馬ファンよりも予想が下手・当たらない予想家が多く存在するという、異常事態が常態化しているのが、競馬の世界と言えると思います。
野球にしろ、テニスにしろ、ほとんどのジャンルで「プロが素人よりも下手」等という状況は、あってはならない事です。
もしプロが素人に負けてしまった場合、プライドがズタズタになり、「あんたそれが専門で、毎日それしかやってないのに、素人の俺に負けちゃうんすか」等と言われた日には、ショックで立ち直れなくなり、プロ失格と言われても仕方のない状態なのです。
メディアに出ている競馬予想家達の実情
新聞で予想の印を打ったり、ネット等のメディアで活動している、名の知れた競馬予想家というのは、そこそこの人数がいらっしゃいます。
しかし彼らの多くは、それなりに当たるか、全然当たらない、それがむしろ当たり前という風潮にすらなっており、
その中で特に当たらない予想家達は、一部の競馬ファンから「逆神(ぎゃくしん・ぎゃくがみ)」等とも呼ばれ、むしろこの人が本命にしたからこの馬は危険だぞ 等と言われているという惨状なのです。 仮にもこの人達は「専門家」であり「プロ」なのです。
そういう状況だからでしょうか、ネットを見ていると、予想家全員ではないのでしょうが、少なくとも何人かの予想家は、
「複数の媒体で違う予想をし、当たった媒体だけを抜き出して的中」「〇ー△ー△なのに3連単的中」「買い目をごまかして的中」「印打ってないのに、実は買っていたことにして的中」「予想は外れたが、ケンした事にして外れを回避」
こういった滅茶苦茶な事までやっているようで、当然競馬ファンからは「嘘つき」「詐欺師」等と言われて、叩かれたりしているようなのでした。
私が唯一参考にしている今井雅宏氏のコラム内では、
「予想した責任があるから、本命馬から買ったけどね」といった解説をたまに見ることがあります。
これは前日予想で本命馬が想定外の馬体重で出て来た時や、明らかに本命馬の脚質とトラックバイアスが逆のような場合でも、可能性は下がったけど、前日予想通りに買いました と読者に伝えているのですが、
最初は「なんでそれをわざわざ言うのだろう」と、おぼろげながら思っていたところがあったのですが、今にして思えば「予想しておきながら、違う馬券を買って的中と言っている予想家もいるみたいだからね」と、
暗にそういう汚いことをしている予想家もいるのだということを、伝えたかったのかもしれません!
では、コンスタントに毎年回収率100%以上叩き出している人を立てた場合、どのような事が起きてしまうか
彼らが余りも下手で、しかも予想を誤魔化したりまでしているので、競馬ファンからの印象が悪いので、
よく当たる競馬予想家を、表に立たせてみたとします。 しかしそれはそれで大問題が発生してしまいます・・・
本当に良く当たる競馬予想家を出した番組を制作してしまうと、競馬ファンは「この人の通り買えば当たる」となってしまい、みんな真似してしまいます。
それがエスカレートしてしまったらどうなるでしょうか・・・
噂が噂を呼んで、みんながこぞってこの人の予想に注目、その通りに買う、競馬ファンは簡単に儲かる、オッズが急落、「予想が当たりすぎてクビ」という前代未聞の事態に発展してしまいます。
まとめ
なので単純な話、「ガチで当たる人は表に出て来れない」ということは言えると思います。 だって競馬ファンは、みんなその人の予想を真似して買ってしまいますから。
逆に言えば、「コンスタントに外し続ける人じゃないと表に立てない」という構造が、実はあるということなんですね。
そういう意味では、彼らは「競馬タレント」みたいなものなので、外し続けるからこそ表に立てている訳です。
話半分に聞いたり、競馬番組として見るのを楽しむ分には良いのかもしれませんが、本当にその人の言っていることを参考にしたりしている内は競馬で勝つことは出来ない というのは言えるのかもしれません。